戒名は自分でつけてもいい?

最近、妻の叔母が亡くなった。長く患っていて、昨年から自宅療養中だったが、容体が急変して緊急入院して、病院で亡くなったとのこと。
叔母は葬儀は身内だけで簡単に済ませてほしいと言っていたようで、ほぼ家族葬のような規模で葬儀は執り行われた。
むしろ家族葬よりもこぢんまりしていた。通夜はなく、葬祭場の安置施設に簡易の祭壇が置かれ、線香が焚かれていた。その翌日告別式だけが普通の形式で執り行われた。叔母のご主人(つまり叔父)は30年以上前に亡くなっていて、私は面識はない。叔母には養女が一人いて、その旦那が喪主をしていた。なので親戚関係は叔母の姉(妻の母=私の母)と義姉、その子供たち(妻など)くらいで、あとは叔父方の親戚なのか見知らぬ人が数人、合計20人ほどの静かな告別式だった。
特に宗旨はなかったらしいが、葬祭場の繋がりで真宗の僧侶が一人お経を上げて、叔母に引導を渡した。
戒名は○○大姉という立派なものだったが、喪主である義理の息子が考えたとのこと。僧侶に頼むと戒名料として50万円は払わなければいけないような戒名だ。でも、自分で考えたので費用は掛かっていない。確かに戒名は自分や周りの人がつけてもいいのだが、なんとなく世の中のしがらみがあって、菩提寺の僧侶や葬儀社と繋がりの深い僧侶に頼んで戒名を付けていたのだ。
だけど、亡くなった叔母には宗旨はなかった(あるいは誰も知らなかった)ので、なんのしがらみもなく、喪主が立派な戒名をつけたのだ。なんだかすごくいい話を聞いた気分だ。自分も今から自分の戒名を作っておこうかな。。。

人生の終え方も人それぞれ

感謝の品を送る、返礼品・香典返しの選び方で調べものをしていたら、ふと小中高を共にして仲良くしていた友人のお母さんが10年くらい前に亡くなり葬儀に参列したことを思い出した。
彼女のお母さんの事は小さな頃から知っていて私も本当に可愛がってもらいお世話にもなった。私の母親にはないユーモアを持ち合わせ陽気で明るく遊びに行くといつも笑顔で迎えてくれておもしろいことを言って笑わせてくれた。私の母は冗談も通じないしユーモアのかけらもなく、いつも険しい顔をしている人だったから、いつも彼女のお母さんといるのが本当に楽しく羨ましくもあった。彼女には3つ上の優秀なお兄さんと7才年下の妹がいて私には絵にかいたような幸せな家庭に見えた。
だが…そうではなかったのだ。中学2年生になってある日、彼女が学校でひどく疲れた顔をしていたため「どうした?なんか元気ないんじゃない?」と尋ねたら彼女は「お父さんがね…昨日、ワイシャツに口紅をつけて酔っぱらって帰って来たの。」朝、起きたらお母さんが怖い顔していて、お父さんの顔を見るなりひどい剣幕でお父さんを罵り家の中が大変なことになったらしいのだ。彼女は「うちの親、離婚するかも…。」私はただただ、びっくりして何も言えなかった。それから間もなく彼女のお父さんは家を出て行ったのだが彼女の話しによるとお母さんは浮気したお父さんのことを恨み、死ぬまで離婚しないと誓ったらしいのだ。それから彼女のお父さんは職場も変わらず同じ町内に別な女性と暮らしていたが、彼女のお母さんは籍を抜くことは本当にしなかったようだ。
お母さんが亡くなったのは60代半ばで癌だった。
余命幾ばくもないとわかった時にもお母さんの気持ちは変わらなかったのだろうか?私は葬儀に参列し遺影写真を見ながらずっと昔からの出来事を思い出していた。友人にお母さんは亡くなる前にお父さんと離婚したのかとは尋ねられなかった。
お母さんがお父さんと別居生活を始めた年が今の私と同じくらいの年…。私ならもし、夫に裏切られたら残りの人生どんな風に過ごすだろうか?
友人のお母さんのように夫への恨みの仕返しに離婚せずに人生を終えるなんてなんだか切ないなと感じた。

友人の元夫

親しくしている友人の元夫(数年前に離婚している)の話しなのだがその夫の両親は東京に住んでいた。ある日突然、母親から夫の父親が亡くなったと連絡が来たが…
夫の稼ぎがよくなかったため二人の子供達の教育費と日々の生活費に負われ北海道から家族全員を連れて東京まで行く費用も出せず途方にくれていたが友人(妻)の母がまとまったお金(10万円)を出してくれて夫の旅費にして残りのお金をお香典にしなさいと言ってくれたそうだ。お陰で何とか夫だけ東京での葬儀に間に合い参列できたそうだ。夫は葬儀を終えると北海道に戻り、また、いつもの生活が始まり何年かが過ぎたのだ。友人はずっと夫は残りのお金を自分の家と彼女の母からのお香典としておいてきたと信じていた。だが、そうではなかったのだ。
ある時、友人とその夫は夫の多額な借金の請求がきたことで大喧嘩する。そのことがきっかけで、過去の不思議な出来事(自宅で無くなったお金のことや旦那に過去に請求されたお金のことなど…)などが発覚し二人の関係は最悪な状態となり、ついには離婚に至るのである。その後も家を出た夫のことで友人は夫が家賃を払わず行方知らずになったりと…苦労をかけられていた。ある時、別れた夫の母に夫の居場所を聞く電話をした時にある事実がわかったのだ。夫の父親の葬儀の際、参列はしたものの、貧しくお金がないと香典は1円たりともおいて来なかったのだと…。大金をだしてくれた母に申し訳なく情けないと友人は嘆いていた。
結局、友人の夫はお金にだらしない人だったんだと思うが…父親の葬儀にお香典すらおいて来ないで…亡くなったお父さんは成仏できなかったのではなかろうか。