人生の終え方も人それぞれ

感謝の品を送る、返礼品・香典返しの選び方で調べものをしていたら、ふと小中高を共にして仲良くしていた友人のお母さんが10年くらい前に亡くなり葬儀に参列したことを思い出した。
彼女のお母さんの事は小さな頃から知っていて私も本当に可愛がってもらいお世話にもなった。私の母親にはないユーモアを持ち合わせ陽気で明るく遊びに行くといつも笑顔で迎えてくれておもしろいことを言って笑わせてくれた。私の母は冗談も通じないしユーモアのかけらもなく、いつも険しい顔をしている人だったから、いつも彼女のお母さんといるのが本当に楽しく羨ましくもあった。彼女には3つ上の優秀なお兄さんと7才年下の妹がいて私には絵にかいたような幸せな家庭に見えた。
だが…そうではなかったのだ。中学2年生になってある日、彼女が学校でひどく疲れた顔をしていたため「どうした?なんか元気ないんじゃない?」と尋ねたら彼女は「お父さんがね…昨日、ワイシャツに口紅をつけて酔っぱらって帰って来たの。」朝、起きたらお母さんが怖い顔していて、お父さんの顔を見るなりひどい剣幕でお父さんを罵り家の中が大変なことになったらしいのだ。彼女は「うちの親、離婚するかも…。」私はただただ、びっくりして何も言えなかった。それから間もなく彼女のお父さんは家を出て行ったのだが彼女の話しによるとお母さんは浮気したお父さんのことを恨み、死ぬまで離婚しないと誓ったらしいのだ。それから彼女のお父さんは職場も変わらず同じ町内に別な女性と暮らしていたが、彼女のお母さんは籍を抜くことは本当にしなかったようだ。
お母さんが亡くなったのは60代半ばで癌だった。
余命幾ばくもないとわかった時にもお母さんの気持ちは変わらなかったのだろうか?私は葬儀に参列し遺影写真を見ながらずっと昔からの出来事を思い出していた。友人にお母さんは亡くなる前にお父さんと離婚したのかとは尋ねられなかった。
お母さんがお父さんと別居生活を始めた年が今の私と同じくらいの年…。私ならもし、夫に裏切られたら残りの人生どんな風に過ごすだろうか?
友人のお母さんのように夫への恨みの仕返しに離婚せずに人生を終えるなんてなんだか切ないなと感じた。